前回は、心の平静を保つ方法についてお話ししました。

今回は、ベストセラー『嫌われる勇気』でも有名になったアドラー心理学をヒントに、私たちが大切にしている「働く意味」についてお話しします

私たちは「手足」のようなもの

心理学者アドラーや、古代の哲学者たちは、人間を「大きな身体の手足」に例えました。

右手が一人の人間であり、左手はまた別の人間である、ということです。
心臓や肺などの臓器も、一人の人間と考えるのです。
そう考えると、大きな身体は複数の人によって構成されているといえます。

つまり、ここでいう「大きな身体」とは、家庭であり、会社であり、地域であり、国家でありといった「人が集まった集団・組織」のことを指しているのです。

集団・組織というものは、自分以外の誰かが一人でもいれば、それは集団・組織であると考えます。つまり、夫婦や恋人、親子や友人同士でも 2 人集まれば、それはある意味で集団・組織と言えるのです。

さて、このような状況で、もし、右手と左手が喧嘩をしたり、心臓が「自分だけのために働く」と言い出したら、どうなるでしょうか? 身体全体が弱ってしまいますよね。

私たち人間も同じです。

地域社会という「大きな身体」の中で、一人ひとりが手となり足となり、誰かの役に立つことで初めて、地域全体が健康でいられるのです。

「貢献」は自分のために

アドラーはこう言います。

人が幸せを感じられるのは、『私は誰かの役に立っている』と実感できた時だけである」これを「共同体感覚」と呼びます。

誰かに親切にしたり、仕事を頑張ったりするのは、自己犠牲ではありません。

誰かに「ありがとう」と言われた時、誰より嬉しいのは自分自身ですよね。つまり、他者への貢献は、自分自身が幸せになるための「栄養」なのです。

地域のかかりつけ薬局として

私たちスタッフが、患者様の笑顔を見るために一生懸命になるのは、それが私たち自身の喜びでもあるからです。

「お大事に」という言葉には、「私たちも、地域というチームの一員として支えますよ」という想いが込められています

孤独を感じた時は、小さなことでも誰かの役に立つことをしてみませんか?
きっと、心の温度が少し上がるはずです。